古筆美手習机 21
背臨「こころざし」
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予定外の製作
3月末日、社中の研修会がありました。
「青墨と茶墨による画仙紙の墨染め」
指導 (株)墨運堂 松井社長ほか墨運堂さんが道具も材料も全部揃えて下さっていて、 社長さん直々のご指導で、社員の方たちも親切に教えてくださいました。
なんと、アイロン・霧吹き・裏打ち紙までたくさん持ってきてくださっていました。 これはひとつ記念作品を作ろうと、なんて書くかを考えました。
そこで、前夜手本を眺めていて、きれいな表現だと、 ちょっと記憶にあった「こころざし」に決めました。
用意して下さっていた見本作品の中からことばに合いそうな図柄を選んで この1枚に決めました。
茶墨で書かれています。おそらく社長さんの作品です。
これに、用意して下さっている濃墨で、長長鋒のちょっと文字に対しては大きい筆で、 練習もせずに書きました。紙:中国画仙紙(13年物!) 17cm×33.4cm
筆:長長鋒(6〜7o×5〜6cm位) 材質不明
墨:真っ黒で濃い
にわか背臨で、どれくらい似ているか、左の形臨と比べてみてください。。。 ん、こんなだったのかぁ!
「こころざし」出典:高野切(古今和歌集第一 春歌上より)
だいしらず
よみびとしらず
こころざし ふかくそめてし をりければ きえあへぬゆきの はなとみゆるか
あるひとのいはく さきのおほき おほいまふちきみの うたなり
現代人が詠んでも不思議じゃない心理描写で、古今の時代も今も人は変わってないと思います。墨染め実習
もちろん主題の墨染めも実習させてもらいました。家で復習、 水玉・木目・扇・揉み紙など覚えているだけ作っておきました。 説明書もいただいているのでまた他の技法にも挑戦するかも。
墨運堂さんは貴重な、墨色の資料集なども公開してくださいました。
すてきな研修でした。厚くお礼申し上げます。
なお、墨運堂さんのホームページに行かれましたら Q&A・筆の洗い方、お薦めです。思い出までに
半年もこのコンテンツを更新しませんでしたが、表紙の壁紙は 季節に合わせて取り替えています。ここに記録しておきます。
(2つほど?紛失してます。)
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2003.4.4.