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古筆美手習机 2

準備


泥砥石

硯を洗う

 写真を掲載するからといってすずりを洗うというのは普段ちゃんと手入れしてなかった証拠。宿墨がこびりついていて劣等生まるわかりの硯を洗うことに。台所の流しで湯沸器の湯をかけながらスポンジで洗いかけたけど、隅々固まっていて取れないので、泥砥石をだしてきてこすりました。時々洗い流して繰り返し、つまようじでさらに隅を攻めて、なんとか写真が取れるまでになりました。
硯

 泥砥石でこすったら30年前には真っ黒だった硯が本性を見せました。洗う都度減っていた黒い塗料は2%ほど残っているだけ。この硯は大学の授業を受けるために大学生協で買ったもので、大きさは四五平(135×75 cm)。こうしてみると墨をする岡の部分の質は良いけど使用に差し支えない部分には傷や石質の違いがあります。うまく作られています。裏のベージュ色の片隅に恰好良く何か刻んであって、判読すると「上公正雨畑」かもしれない5文字です。
手本2冊

手本

 何から掲載するかと手本を出して考えました。「高野切第1種」とはどんなものかをご存知の方ばかりではないことを考えると、特徴のわかりやすいところをお見せするのが良いスタートではないかと、有名な個所、第1巻のはじめの部分を選びました。
 写真は右が二玄社の「原色かな手本3」、左が書藝文化新社の「平安朝かな名蹟選集第4巻」です。同じのでもよいので2冊あると便利です。
紙の裁断

紙を裁断 

 高野切れ練習用紙を、掲載するのに良いように20cmに裁断。下に敷いているのはプラスチックの裁断用の下敷きで1cm方眼に白い線があります(60×45cm)。金属の定規は60cm。カッターナイフで7枚重ねで切ったので20cmが14枚と12cmが7枚できました。
下敷にブラシ

下敷

 部屋の模様替えをしてそのとき机にかけているフェルトの下敷にも掃除機をかけましたが、紙を触る都度下敷に白いごみが付きます。ちょっとでもきれいな画像をご覧にいれようと洋服ブラシでまた手入れ。
 フェルトの下敷を洗った経験者によるとばらばらになって元に戻らないとのこと。不織布なので当然水洗いはできません。下敷はフェルトでなくても毛氈とか無地に近い服地など、水をはじきさえすればよいわけで、友人が外国で使っていたという、厚手のスカーフほどの厚みの毛布を切ってかがった下敷を戴いて、研修会などに行くとき軽いので重宝しています。

2002.2.12.

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