積小為大
積小為大
積小為大 二宮金次郎はまず廃地を耕し捨て苗を拾ってきて植えた 2003.1.2. 書初めに何か書こうとして、去年の初めごろから精読した二宮尊徳のことばを考えた。年の初めのせいか、彼の大事業の元手のところになった。
極貧の中に育った金次郎は、母の死後伯父に引き取られた。灯火の油も自分で菜種を蒔いて手に入れ、隠れて勉強するという境遇から抜け出したきっかけは、廃地を耕し捨て苗を拾ってきて植えたことからだった。洪水で用水堀が変わって、古い用水の跡地が開墾自由の地であったので、そこを耕して1俵の米を得、それを種籾としてさらに広く耕してたくさんの収穫を得るようになり、伯父に養育の恩を謝して廃屋となっていた実家にもどった。そして日夜はげんでついに田畑を買い戻した。
「積小為大」は二宮教学における根本理念の一つである。
背景写真はだいすきらんどっからお借りして加工した。神戸の夕景。
作品写真
原寸 24cm×27cm
筆:宿純羊毫中楷
墨:(無銘)
紙:漢字用国産手すき半紙