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報  徳

リンス 報徳 雅印 作品写真 お便り  

リンス

(作品画像がちょっと重たいのでその表示の間に筆のお手入れについてひとこと。)
「エコ書道」にこんなメールをいただきました。

ニックネーム: 若草物語 様
タイトル : なめらかな筆の為に
ご意見 : 小学6年の娘がいつも書道の後に「筆がぼそぼそしてたからうまくかけへんかった。」 と言い訳するので、ためしにリンスしてみたら、とってもしっとりしてなめらかになり、 字も割れることなく書けるようになった。

◎わたしはまだ筆にリンスしたことがなかったので試してみようと詳しく教えてもらいました。
筆は?
大筆です。500円で色はクリーム色、使用年数は約2年半です。

根元まで洗ってありましたか。途中でくくっているとか・・
リンスの前に洗われましたか。洗剤は?
最初は根元まで下ろしてませんでしたが、小瓶に水を入れて洗剤無しで半日漬け、何度か水をかえて、墨を落とした後、リンスで仕上げして、洗濯バサミで靴下と一緒に干しておく。この際、半紙や新聞などでは拭かない。

自分で毎回筆を洗われますか。
娘は(小6)、無精者で毎回洗うのが苦痛らしく、「洗う」と言うよりは「漬けとく」(小瓶に)と言った具合です。また、毎回ではなく一ヶ月に一回ぐらいです。

墨は?
生協で共同購入した、3つで500円くらいのものです。

質問の答えは以上ですが、蛇足でもうひとつ・・・・ 妹はさらに無精者で、「筆を洗わなくていい墨」の「らくらく墨液(墨運堂)」を使用してます。 その彼女が(小3)ある日、小筆を使うのに筆を全部下ろしてしまったらしく書きづらいと言うので、物は試しと、きれいに洗ったあと、木工用ボンドを全体に塗り使用前と同じように固め、使いやすいところまで、もう一度おろしました。 なかなかグッドでしたよ!


◎書きにくくなって筆が割れるのはおそらく墨の膠(にかわ)が固まって毛のよじれが固定しているためでしょう。湯で洗えば膠がとけて直るはずです。筆は毎回洗って固まらないようにしましょう。
リンスは試してみよう!
らくらく墨液というのは知りませんでした。
小筆を固める「のり」は小麦粉を煮ています。ボンドは使ったことがありませんが、洗って固めなおすのは一緒。筆屋さんで作っているのを見たら、のりの中で動かして十分含ませて糸を1回巻いてしごいてました。ちびたのはもうだめですね。新しいうちに腰が折れた場合です。

◎ということで、大筆をリンスしてみようと大筆作品を書くことにしました。
幾度か使った乾いた大筆3本を洗面器のリンスの中に浸けてしばらく置いて、 さっと水洗い(蛇口で流し洗い)してみたら、手触りがすんなりしました。
洗剤のアルカリを中和するものだと思っていたので意外でした。乾かさずにすぐに使ってみました。
墨が粉のようになって付いてギシギシしていた手触りがよくなって、たしかに書きやすく感じました。白い毛の筆も茶色の混じった筆も。 割れる癖は直りませんでした。もともと根元まで下ろしているので、その効果は出なくて当然ですね。墨の香にリンスの香が加わってはじめは??と思いましたがすぐに慣れました。

◎「エコ書道」に掲載する内容とはちょっと違う気がするのでこちらに掲載させていただきます。
若草物語さま、改めまして、ありがとうございました。
◎それでは大筆の作品をご覧ください。



報徳

2003.1.31.予定通り7ヶ月で「メルマガ語訳報徳記」が完成。記念に「報徳」と書いた。
添えのことばは「報徳記」を天覧に奏した相馬充胤候の「進報徳記表」という文章から選んで字数を合わせた。

報徳 
天の徳は公明正大 地の徳は重厚慈仁 
夙(つと=早朝)に起きて報を思い 夜寝て報を思い

衣食住・水道電気ガス・交通通信・教育福祉・治安自由・・何と恵まれた暮らしだろう。天地と先人達や今いっしょに生きている人たちや家族や生き物たち皆に感謝して、これにどう報いていくかを考え、行動していたら一生は過ぎていくのではなかろうか。

背景写真はからお借りした。みごとな虹で景色もよい。


雅印

去年 「楽しい書道」の鵜飼豊山先生に雅印「壺竹」を作っていただいた。使ってみたくて、全紙に大きい字とした。 印面 2.4cm×2.4cm。

作品写真

隷書で書いていたが、飽きて篆書に、そして気分転換に書いたたった一枚の行書が一番良いように思えてこれにした。形に隷書・篆書っぽさがあるのはそのため(注意!字形を真似しないでください)。
隷書にひらがなを混ぜるとこうなる? 小さい字を書くには筆が大きかったのも・・といいわけがましいなぁ。

筆:大号精品玉筍
墨:乾隆珍蔵
紙:綿料単宣 全紙70cm×135cm (白色です)




なお「メルマガ語訳報徳記」は終了手続き不備のため、止めずに書き続けるようにと、まぐまぐプレミアム事務局から注意を受けました。「二宮尊徳の教え」とタイトル・内容を変えて、継続発行しています。よろしければご購読くださいますようご案内申し上げます。 2003.2.7.


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お便りご紹介
雅印の作者、豊山先生がお手本を送ってくださいました。
落款の下のほうにコメント。ありがとうございます。

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