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地面書道

地面書道 拾い集めて 地面書道作品展示  

「地面書道」

こんなメールをいただきました。
中国で流行っている「地面書道」をやりたいのですが 適切な筆をご存知でしたらご教示を頂ければ幸いです。(S.D.様より)

ご質問ありがとうございます。

検索して見ました。地面書道

地面に書くことはしませんが、大きな作品を書くときには机で書く場合と 床で書く場合があり、どちらも普通の筆を使います。 姿勢としては床で書くほうが苦しいです。 片膝立ちとか、紙をまたいでとかが多いです。紙に乗ることもあります。

上の写真を見て、筆管を長くしてるので、腰の負担が軽いだろうということで 長い棒にスポンジを付けて書いてみました。

棒は植物の支柱120cmです。お風呂洗いに使っていた 粗めのスポンジがちょうど捨ててもよいほどになっていましたので、輪ゴムで付けました。

棒が長い分、姿勢は北京のご老人より楽な形になったと思います。 およそ箒や鍬などと同じ位です。好きな長さで持てます。

コントロールとしてはバットのように持ち方が短いほど当たりやすい、長いほ ど視点が高くなるという関係です。
スポンジは水の含みがよくて途中で水を足さずにこれだけ(歌一首)書きまし た。
水がたっぷりすぎると 読みにくい状態になります。

スポンジの形は変形楕円形のままにしましたので太いところと細いところの差 が出ています。
北京の方のような筆遣い(日本でいうなら実用書道風とでも)なら円柱+円錐形に整えるとよいと思います。 日本で見られるような芸術書道なら色んな形でかまわないのではないでしょう か。

向こうに映っている壁面にも書いてみましたが塗料が塗ってあるので水をはじいて全く変色しなくて駄目です。

あと、普通の筆を紙筒に輪ゴムでとめて長くして書いてみました。 これは紙に書く以上に墨継ぎ(水ですね)しないとコンクリートに吸い込まれ てしまいます。箒やモップも試しましたが筆よりももっと水持が悪くて役に立ちません。結局は、スポンジがよいのではないかと思います。

硬い毛(馬など)は回転させるときに跳ね上がってしまうのでうまく書けません。やわらかい紙に厚目の下敷きをしいて書くのが適していると実感しました。

筆の中で一番ましなのを掲載しておきます。鋒は羊毛で直系8mm×長さ75mm、筆管は35cm。左手に水入れを持って適宜水を付けながらしゃがんで書きました。

むかしより人の捨てざる無きものを拾い集めて民にあたへん

二宮尊徳の歌、
「人の捨てたる」 なら人が捨てなければ拾うことができませ ん、非常に狭いものになります。
古歌に
  世の人に欲を捨てよと勧めつつ跡より拾ふ寺の住職
と言います。捨てたのを拾うのは僧侶の道であって 私の道ではありません。

「捨てざる無き物とは何ですか」。
二宮尊徳はいいました、世の中に、人が捨てないもので、無い物が実に多くて 数え切れません。第一に荒地、第二に借金の雑費と暇つぶし、第三に金持ちの 贅沢、第四に貧民の怠惰です。

荒地などは捨てたもののようですが、開墾しようとすると必ず持ち主があって 容易に手を付けられません。これは無い物であって捨てた物ではありません。 また借金の利息・借換・手形の雑費も同じ類です。捨てたのではないのにまた 無い物といえる不良債権です。そのほか金持ちの贅沢の費用や貧民の怠惰の費 用などみな同じです。

世間にはこのように捨てたのではないけれど廃れて無いものとの評価になって いるものがいくつもあるでしょう。よく拾い集めて国家を興す資本にすれば全 体を救ってもまだ余りがあるでしょう。

人の捨てざる無きものを拾い集めることは、私の幼いときから勤めた道です。 そうして今に至っています。すなわち私の仕法金の根本です。よく心を用いて 拾い集めて世を救いなさい。(二宮夜話-91-「人の捨てざる無き物」の歌の解釈、並びに仕法金の起源。より)

二宮尊徳の活躍した 天保の大飢饉(1836年)以後は不作による大量の餓死者は日本では出ていません。災害対策、貯蓄精神と生活保護の基金など、悲しい経験を重ねないようにと工夫し、それを継承してきたからです。

ところが昨今、構造不況や倫理破壊に関連の自殺、交通事故死、エイズの増加、少年非行、など悲しいことが続出するようになりました。防災もまだまだ完全ではありません。先人たちが努力を重ねたように、私たちも努力して子孫に暮らしやすい社会を残したいものです。

「捨てざる無き物」を探し出して活用する方法を考え、実行すれば「捨てざる活用している物」である消費に税などかけなくても全体を救ってまだあまりが出るのではないでしょうか。環境対策はそのまま景気対策であり安全対策にできるのです。

健全な職場がないという貧民、有能な労働者が少ないと嘆く企業、安全な投資方法が無いという金持ち、手入れ不足で花粉症がおきる山林、国産食糧が少ないという消費者、石油の値上げ、国産エネルギーの不足、出生率の低下、里親の不足、マンションの地震対策の不備、交通事故の心配、国交債の利息、売春やネットウィルスや暴力金融・・・

本当に不足しているのは何なのでしょう。もしかしたら私たちの知恵と意欲なのかもしれません。そして、その知恵や意欲はすでに芽生えています。エコマネーやオープンソースやNPO・NGOなど規制の少ない社会要素を生み出し変化をもたらそうとしています。
日本の文化の中で消えたかのように見える数々の物や思想を復活させることも、よい社会にするための方法として見直されているこのごろです。

  むかしより人の捨てざる無きものを拾い集めて民にあたへん
使い古しのスポンジをくくりつけながらこの歌を書こうと思いました。

地面書道作品展示 

地面書道初体験の感想としては、手軽で面白いです。。特にスポンジで書くと適度な圧力感があって面白いです。
高齢者の楽しみに、家族団らんに、よさそうです

文房四宝の中の墨・紙・硯がいらない。準備するのは書く場所と水と筆だけ。
後片付けもいらない。ゴミが出ない。

そのかわりすぐに消えてしまう、というのが難点のように思いますが、写真に撮れば、ほら、このとおり。

日照、路面材質とコンディション、周りの風景、文字の大きさ、水の量、筆の勢い、素材(文字)、書風・書体、ピントと露出、撮影角度、それにパソコンに取り込んでからの加工、などから色んな作品ができそうです。

お金がかからなくて健康によい知的な遊びとして日本でも流行するとよさそうに思います。

写真ができましたらお送りください。ここに掲載させていただきます。また「無派閥書道ネット」の方にセルフサービス展示や応募作品として出品していただくのも嬉しいです。ご一緒に楽しみましょう。 2006.4.29.



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