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人道

 

人道

人界にいてやねの漏るを座視し道路の破損を傍観し橋の朽ちたるをも憂へざる者は 即ち人道の罪人なり。(二宮翁夜話)

世の中の不具合を正すことは人間の道であり、それを放置することは 無作為の罪にあたる、と思うから、尊徳は熱心に働き教え続けたのでしょう。

「読んで上達楷書講座」は 何とか休まず続いて18号になった。 書論も勉強したくなって、草書の名品「書譜」の臨書にも取り組むことにした。楷書は 単体を丁寧に見て、草書は字配りに気をつけて組み直してまねしている。楷書講座が、兼 書論講座になってしまった。
上手な書を真似してばかりいて、ストレスがたまってきて、またまたお馬鹿なことを したくなってきた。

今年は申年。年頭に猿の写真をいただいて、それがなかなか魅力的なので、今回の パートナーに選んだ。
まず、左手に筆を持って猿になりきって書く。
人界にいてやねの漏るを座視し道路の破損を傍観し橋の朽ちたるをも憂へざる者は 即ち人道の罪人なり
人界にいてやねの漏るを座視し道路の破損を傍観し橋の朽ちたるをも憂へざる者は
即ち人道の罪人なり


何度か書き直しているうちに左手も学習効果がでて、面白みも鮮度も熱意すら失って きた。そこで、マウスで書く毛筆風の画像ソフトに挑戦することにした。
FudeBoardF20「毛筆グラフィックソフト&画像処理」 http://www1.mahoroba.ne.jp/~matumoto/

人界にいてやねの漏るを座視し道路の破損を傍観し橋の朽ちたるをも憂へざる者は
即ち人道の罪人なり

まず写真を読み込んで、背景にするべくフィルターでセピアを選び、さらに色を薄くする。 それに特殊筆を選び極細で色を選んでペン習字のようにマウスで書いた。案外 細く書けて、色の濃さをあわせ、それに3D風という効果をほぼ全面に加えたら、 こうなった。ちょっと細工しすぎのように思う。


そこで、今度は最後の3Dはやめておこう。特殊筆もやめておこう。次のソフトを試す。
筆描ボード FudeBoardG6 【毛筆ペイント& 画像加工・処理ツール】 http://www1.mahoroba.ne.jp/~matumoto/

人界にいてやねの漏るを座視し道路の破損を傍観し橋の朽ちたるをも憂へざる者は
即ち人道の罪人なり

写真を読み込んでフィルターで青と照で明るくする。グラデ筆というのを使ってみる。 線が長くなると次第に太く淡くなる。 マウスの使い方は少し上達したが、長い線にすると太くなりすぎるのでグラデーションの 魅力が活かしきれなかった。


次は長い線を書いてみよう。
毛筆グラフィックソフト[書道用] FudeBoardS http://www1.mahoroba.ne.jp/~matumoto/

人界にいてやねの漏るを座視し道路の破損を傍観し橋の朽ちたるをも憂へざる者は
即ち人道の罪人なり

写真のフィルタ加工はエッジ、セピア、反転など。グラデ筆で細筆を選び、色を決めて一気に書く。文字の途中で墨継ぎしたように見えるのが難点であり、面白いところでもある。 全部続けると行頭が濃く細くなり、行尾が太く淡くなるので、どこでマウスを離すかは文字単位でなく画面の色で判断した。


次はカラフルな作品を作ってみよう。
筆描スケッチボード FudeBoardC2 Program by Masakazu Matsumoto

人界にいてやねの漏るを座視し道路の破損を傍観し橋の朽ちたるをも憂へざる者は
即ち人道の罪人なり

これも筆で書いたようにも書けるが、変形筆というのを使ってみる。 筆先▲を選ぶ。派手な色を選んで原稿用紙を埋めるように書いた。 今回写真にフィルターは使ってない。


もじはる君となかまたち http://www1.mahoroba.ne.jp/~matumoto/
これは毛筆の線は出ないが、色や太さが書きながらでも容易く変更できる。 太さを変化させたのを作ってみたが上の作品に近いものになったので、細い線で 書き流すことにして、色も近い色でまとめた。

人界にいてやねの漏るを座視し道路の破損を傍観し橋の朽ちたるをも憂へざる者は
即ち人道の罪人なり


「水墨画作成ボードF」毛筆グラフィックツール http://www1.mahoroba.ne.jp/~matumoto/
FudeBoardSと同様に筆のタッチがでる。写真をフィルター加工して極細で書いた。

人界にいてやねの漏るを座視し道路の破損を傍観し橋の朽ちたるをも憂へざる者は
即ち人道の罪人なり

色を楽しむのもいいけど、黒もやっぱり良い。

と、今日はしっかりいたずら書きを楽しんだので、また明日から臨書に精をだします。
松本 政和さんのフリーソフトは性能も使い勝手もよくて面白いです。 たくさんの機能を備えてあるのに、少ししかご紹介できなかったのが残念です。

 2004.3.6.


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